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「インフルエンザ」 |
医務官便り2015年11月 |
日本では,気温の下がる11~12月頃から流行するインフルエンザ。
カラチでも,日本ほどはっきりとした流行はありませんが,やはり気温が下がる12~2月に多いとされています。
11月初めの時点で,カラチでは流行レベルの患者の発生は報告されていません。
インフルエンザワクチンは,完全には感染を予防できなかったり,
流行するウイルスの予想が外れたりすることもありますが,
○ 感染後に発病する可能性を低減させる
○ 重症化や合併症での死亡を減らす
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効果が明らかになっています。
また,インフルエンザで高熱や関節痛,倦怠感等の症状が出たと
きに,他の病気(デング熱,腸チフス,MERS !? ) と区別がつきに
くいので,インフルエンザに有効でない或いはかえって有害な治
療を受ける危険性があります。ワクチン接種によってインフルエンザに罹りにくくすることは,このようなリスクを減らすことにもつながります。
発熱があった時に,特に注意しなければならないことは,医師が処方する以外の解熱剤を使用すると,脳症などの重い合併症が起こりやすくなることです。
どうしても医師の診察を受けられず,解熱剤を使用する場合は,
アセトアミノフェン(商品名はPanadol など)を使用します。
合併症を起こしやすく,特に接種が奨められるハイリスクグループは,
2(または5)歳以下の幼児と 65歳以上の高齢者,および持病のある方ですが,
家庭や学校,職場など,周りにこのような方がいる場合,本人がハイリスクでなくても接種が推奨されます。
また,妊娠女性は,妊娠初期を含め,妊娠期間のどの時期であっても接種が勧められています。
接種から免疫ができるまで2週間ほどかかるため,ピーク前の11~12月に接種を済ませるのがよいでしょう。
日本では今シーズンから,4種類のウイルス株(B型ウイルスが1種類から2種類に増えた)が入った4価ワクチ
ンに切り替わりました。カラチでは従来の3価ワクチンが使用されており,,アガハーン大学病院,サウスシティ
ホスピタルでは,フランスのサノフィ社製ワクチンが接種可能との回答を得ています(10月末現在)。
参考資料 厚生労働省 (インフルエンザQ&A: ワクチン以外の予防対策など)
治療 Vol.95, No.8 (2013.8) 1523-27
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