現地メディア向け開発協力プレスツアー実施
令和4年10月11日


現地メディア向け開発協力プレスツアー実施
2022年10月6日
2022年9月7日、在カラチ日本国総領事館は、国際協力機構(JICA)と連携し、現地メディア向けに政府開発援助(ODA)プレスツアーを実施しました。同ツアーは、現地メディアに対し日本政府が実施した開発協力事業を紹介することで、教育、農業、人間の安全保障など様々な分野における日本の開発協力の貢献についてパキスタンの人々に広く認識してもらうことを目的としており、今回はシンド州カラチ市に拠点を置く新聞社やテレビ局の関係者を招待し、市内にある2つの開発協力事業地を視察しました。
アル・ヒドゥマット財団カラチが運営する病院では、草の根無償資金協力プロジェクト「カラチ市内医療施設医療機材整備計画」によって2種類の医療機器(腹腔鏡手術用具及び超音波診断装置)が整備され、小田切在カラチ日本国総領事立ち会いのもと引渡式が行われました。この無償資金協力により、特に貧困層においてニーズが高いものの高い手術費や診療費のために治療を諦めていた胆石症や妊婦に、最新機器による安価で高度な治療や診断を受ける機会を提供することが可能になりました。
引渡式では、小田切総領事が洪水の被災者にお見舞いを述べるとともに、日本政府がJICAを通じて緊急支援物資としてテントや防水シートを提供したことに加え、さらなる支援策として700万ドルの緊急無償援助が発表されたことを明らかにしました。同総領事は、カラチの貧困層を含め、すべての人が質の高い医療サービスを受けられるようになる機会を提供でき嬉しいと述べました。
有償資金協力「カラチ上下水道改善事業」が実施されたハブ浄水場では、2006年の完成以降、15年以上たった今も浄水場全体が十分に機能していることが確認されました。同プロジェクトは、1994年11月に103億円の融資契約を締結し、2006年6月に完成したもので、ハブ浄水場は、水供給システムの改善のために選定された3つのプロジェクト実施地の1つでした。同プロジェクトの実施により、3つの実施地を合わせて1994年に160万㎥/日だった供給水量は、2006年には約287万㎥/日へと飛躍的に増加し、処理水量は95.5万㎥/日から200万㎥/日へと増加しました。
それぞれのサイトでは記者の皆さんから多くの質問が寄せられ、後日テレビ番組や新聞記事に日本の開発協力が取り上げられました。
